公園や道端で見かける雑草たち。アウトドアでも役立つ食べられる雑草を紹介します。
よもぎ(蓬)
畑のあぜ道や河原に生えてるよもぎ。昔は善燃草や善萌草と書いて「よもぎ」だったそう。
よもぎの葉の裏に生えてるふわふわの毛はお灸のもぐさになり人々が体調を整えるために使われてきました。
身体をあたためる性質があるよもぎは漢方の生薬にもなっていて漢方の名前は艾葉といいます。現代の生活でも新芽を摘んで乾燥させてお茶にしたり、草餅にしたりして食べたりしていますよね。ちなみに草餅の材料として使われるようになったのは江戸時代からです。(それ以前はハハコグサが使われていました)
なんで草餅の材料はハハコグサからよもぎに変わったんだろう?
きのこちゃん!あとでわかりますよ!
よもぎの基本情報
科名・・・キク科
分布・・・本州~九州
よもぎの特徴
表面は緑色で裏は綿毛が生えていて白っぽく見えます。
葉は鳥の羽のように深く切れ込んだ形をしており、春から夏にかけてぐんぐん大きくなります。
草丈は50㎝~120㎝。
よもぎの食べ方
よもぎを食べる時は新芽の10㎝ぐらいを摘んで食べます。
新芽を使う場合あく抜きは不要です。ただし、少し伸びた葉を使う場合沸騰したお湯に重曹を入れます。(よもぎ100gに対して重曹小さじ1)
よもぎ料理
よもぎの天ぷら、よもぎのおひたし、よもぎ餅、よもぎパン、よもぎベーグル
ハハコグサ(母子草)
別名をゴギョウと言います。聞いたことはありませんか?セリ、ナズナ、ゴギョウ・・・そうです!春の七草なんです。民間療法として咳が出る時に煎じて飲んだりしていたそうです。
ハハコグサはいつの間にか庭の芝の間に生えていることもあり知らずしらずのうちに見ているかもしれませんね。
ハハコグサの名前の由来は花が咲いた後タネの綿毛が目立ってバサバサと毛羽立つことを「ほおけ立つ」と言われたことにより「ホオコグサ」と呼ばれ、やがてハハコグサとなっていきました。
話は戻りますが、ゴギョウというのは御形とかき、幼児がハイハイをするような人形のことを指し「這子」と言います。這子は桃の節句の時に贈られた人形で、その時お供えしたのがハハコグサの草餅だったそうです。この話からもなんとなく名前の由来になっているんじゃないかと思います。
ハハコグサの基本情報
科名・・・キク科
分布・・・日本全国
ハハコグサの特徴
葉は白い綿毛にびっしりと覆われ、さわるとふわふわ。
茎の先に花が塊のようになって付く。
ハハコグサの食べ方
2月~4月、若芽や茎葉を使います。
芽を出したばかりのものは根元から切り、伸びきったものは先端の柔らかい部分を使います。
アクと繊維質が強いため下ごしらえが必要です。
下ごしらえの仕方
塩を一つまみ入れた熱湯で茹で、冷まします
ハハコグサ料理
ハハコグサの天ぷら
下ごしらえ不要です。ゆるめの粉で揚げるだけ。起毛が衣とよくからんで相性がいいのです。
ハハコグサ餅
下ごしらえし、細かく刻んで、すり鉢で潰し、上新粉、砂糖、水と混ぜ、蒸し器で蒸す。
とにかく潰してもつぶしても塊になるので草餅の材料がヨモギになった理由がわかります。
お餅の材料にするにはハハコグサよりヨモギの方が扱いやすいってことですね!
ハハコグサのバター炒め
下ごしらえをしてバターで炒めるだけ。
ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)=カラスノエンドウ(烏野豌豆)
河原に赤紫色の花の群生があるなと思いよくよくみてみるとヤハズエンドウだった。それくらい身近な場所に生えています。ヤハズエンドウは昔から食材や遊び道具として庶民に親しまれてきました。
幼いころヤハズエンドウのサヤで作った草笛で遊びませんでしたか?
エンドウのサヤから豆を取って、私も草笛作りましたよー!
一般にはカラスノエンドウとして親しまれていますが、学術上では「ヤハズエンドウ」が正式名称です。
ヤハズエンドウの名前の由来ですが、「ヤハズ」は小葉の先が矢筈形にくぼむことからそう呼ばれています。またカラスノエンドウは果実が熟すとカラスのように真っ黒になることにちなみます。
ヤハズエンドウの基本情報
科名・・・マメ科
分布・・・本州~沖縄
ヤハズエンドウの特徴
茎が柔らかいため、伸びてくると自立できずに倒れてしまいます。そこで葉先にある巻きひげで体を支えています。葉の付け根にある托葉には黒い蜜線があり、アリに蜜を提供する。なぜアリに蜜を提供するかというとアリに天敵となる虫を追っ払ってもらっているのです。
ヤハズエンドウの食べ方
ヤハズエンドウは野菜のスナップエンドウと同じでゆでたり、炒めたり、火を通してから食べます。
ヤハズエンドウ料理
ヤハズエンドウの卵とじ、ヤハズエンドウの天ぷら、ヤハズエンドウの茶わん蒸し
ヤハズエンドウの胡麻和え
野菜のエンドウを使った料理なら代わりに使えそうですね!
最後に・・・
野菜の値だんが高騰している今、野草の魅力が再注目されています。
だってあの生命力の強さはすばらしいですよね。ぜひ食してその強さをわたしたちの体に取り入れたいものです。
ただ、知識もなく野草を食べたりするとお腹を壊してしまうこともあるのできちんと情報として頭にいれてから食べましょうね!
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